どちらかと言えば、少し前に聞く機会が多かった言葉かもしれませんが、今回はゲーゲンプレスとはどんなものか?について書いてみたいと思います。
『ゲーゲン』と『プレス』の言葉の意味
まず言葉の意味を『ゲーゲン』と『プレス』に分けて見ていきましょう。
『ゲーゲン』
『Gegen(ゲーゲン)』は、ドイツ語で『対立』や『反対』を意味する言葉です。
少し調べてみましたが、サッカーの中で使われる場合は、『カウンター』という意味合いで使われることが多いようですね。
『プレス』
『Press(プレス)』は、英語で『押す』や『圧力』を意味する言葉です。
サッカーの中では、ボールを持っている相手との距離を縮めること、つまり相手に『プレッシャー』を与えるという意味でよく使われます。
どんなプレーが『ゲーゲンプレス』?
言葉の意味をそのまま使うと、『カウンター』で行う『プレス』ということになります。
これはつまり、『相手にボールを奪われた時に間髪入れずにすぐに皆でプレスを掛ける』ということです。
選手にとっては、『攻守の切り替え』を素早く行うことが強く求められる戦術ということになりますね(´▽`)
結構ありがちなのは、『ハイプレスと同じでしょ?』と勘違いしていることです。
ハイプレスというのは、『前線からプレスを強くかける』ということであり、『相手にボールを奪われた時に限っていない』ということがポイントです。
このことから、ハイプレスは一試合を通じて行い続けるのは不可能であり、試合の中の『時間で区切った一部』で使われることが多い戦術です。
それに対して『ゲーゲンプレス』は、『相手にボールを奪われた時』にプレスを掛けるので、試合の中の『プレーで区切った一部』で使われます。
つまり『ゲーゲンプレス』は試合の中の色んな時間帯で行われる訳ですね。
このハイプレスとの違いは重要ですね(^_-)-☆
メリット
ゲーゲンプレスのメリットは2つあると思います。
1つ目は、うまくボールを奪うことができたら、すぐに大きなチャンスになるということです。
相手にボールを奪われた特にすぐにプレスを掛け始めるので、多くの場合が相手の陣地深くということになります。
ですので、ボールを奪えば、ゴールはすぐそこということになりますね(^_-)-☆
2つ目は、相手が苦し紛れのパスを出すことが多いということです。
相手にとっては、ボールを奪ったと思ったらすぐにプレスを掛けられるので、サポートもすぐにはできないですよね。
ですので、相手はどうしても狙いの無いパスが多くなり、結局はボールが自分たちのチームに戻ってくるということです。
デメリット
ゲーゲンプレスのデメリットも2つあると思います。
1つ目は、プレスを搔い潜られるとピンチになり易いということです。
一気にプレスに人数を掛ける訳ですから、掻い潜られてしまうと後ろに人数があまり残っていないという事態になります。
もちろんプレスに行く人数は、ある程度決めているとは思いますが、すんなり掻い潜られてしまうとやはり厳しい状況になるのではないでしょうか。
2つ目は、裏を狙われやすいということです。
サッカーでは、守備の時は基本的に前から後ろまでの選手の距離をコンパクトにします。
1人抜かれたとしても、『すぐに次の選手がディフェンスに入れるように』『パスコースを狭くするために』というような意図からですね。
それを踏まえて考えると、ゲーゲンプレスはボールを取られたらすぐに前からプレスに行きますので、後ろのディフェンスも必然的に比較的高いポジションを取ることになってきます。
そこを相手は、一気に裏にパスを出し、抜け出すことを考える訳です。
もし抜け出されたら、かなり致命的なピンチになることは間違いないですね(;´∀`)
ゲーゲンプレスは誰が考えたの?
ゲーゲンプレスの生みの親は、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督です。(2021年2月現在)
ユルゲン・クロップ監督と言えば、以前はドイツのドルトムントの監督をしており、香川 真司 選手を大ブレイクさせ、チームも2年連続のドイツ・ブンデスリーガ優勝に導きました!
その時に生み出したのが、このゲーゲンプレスです。
現在指揮をとっているリヴァプールにおいてもゲーゲンプレスを用いており、2019‐2020シーズンにチームとして史上初のリーグ優勝を達成しました!
しかもこの優勝は、プレミアリーグ史上最速での優勝決定でした。
ユルゲン・クロップ監督がすごいのはもちろんですが、このゲーゲンプレスという戦術がいかに優れているかがよく分かりますね(^_-)-☆
まとめ
本日の内容のポイントをまとめます。
ポイント
ゲーゲンプレスとは『相手にボールを奪われた時に間髪入れずにすぐに皆でプレスを掛ける』という戦術。
『ゲーゲンプレス』と『ハイプレス』は別の戦術である。
ゲーゲンプレスのメリットとデメリットは表裏一体。
ゲーゲンプレスの生みの親は、ユルゲン・クロップ監督。
言うのは簡単ですが、実践するのは簡単ではないでしょうね!
是非この戦術を実践できる日本人選手がまた現れることを期待してます(^_-)-☆